先週あたり、BCJマタイ受難曲の演奏会が続いていました。
昨日会った、知人と話をしたら、その人にとってのマタイ受難曲は、一度聴いた時に、何て長いんだろう、早く終わらないかな、だったそうです。人によって随分、受け止め方が違うと思いました。私も十年ほど前までは、マタイ受難曲という曲の名は知ってはいたものの、聴きたいとは思わなかったし、現実に、レコードでも、CDでも放送でも演奏会でも一度も聴いたことがありませんでした。どっちかというと、毛嫌いしていたのかも知れません。でも、十年ほど前に、藤崎美苗さんというソプラノ歌手を知り、ファンになって、バッハのカンタータロ短調ミサやヨハネ受難曲をそれぞれ、生まれて初めて、それも生演奏で聴き続けるようになって、そしてついにマタイ受難曲に行きついたのです。その演奏は感動の一言でした。涙が出るほどの感動でした。演奏が終わってしまった時の、嬉しさ、終わってしまった寂しさ。

それ以来、その時の録音のCDを分けていだだき、聴き続けています。本当に運良く、私が一番好きな演奏に、遭遇できたのです。
合唱も、独唱も、重唱も、演奏もいい曲がたくさんあるのですが、強いて選ぶと、アルトのエルバールメディッヒとソプラノのアウスリーベになります。

こんなに素敵で美しい曲を何十年も生きてきて、それまで聴く機会がなかったと思うと、信じられないのとともに、この機会がなかったら、一度も聴かずに死んでいったかと思うと、恐ろしく思う一方、幸運に感謝したくなります。

私自身でもエルバールメディッヒとアウスリーベを一人で作ってみたくなって、できたのが

まず、エルバールメディッヒです。

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こちらはアウスリーベです。

wisteriafield.jp